お酢(食酢)の分類
お酢は、日本農林規格(JAS)の規定では「食酢」(しょくす)と呼びます。農林水産省が定める「食酢品質表示基準」によれば、食酢は大きく「醸造酢」と「合成酢」の2種類に分類分けされます。
その1:醸造酢と合成酢
「醸造酢」は穀類や果実といった原材料、もしくは原材料にアルコール・糖類などを加え酢酸発酵させて作られる調味料です。「合成酢」は氷酢酸や酢酸を希釈したものに糖類・調味料・食塩などを加えた調味料です。醸造酢を加えることもあります。醸造酢はさらに、次のように細分類されています。
その2:穀物酢
「穀物酢」は米・大麦・小麦・酒粕・コーンなどの原材料を1種類、もしくは2種類以上を使用して作られる食酢のことです。穀物酢にはさらに「米酢」「米黒酢」「大麦黒酢」が含まれます。「米酢」は米の使用量が1リットルに対し40グラム以上の穀物酢です。「米黒酢」は米、もしくはそれに大麦、または小麦を加えたものだけを使って作り、米の使用量が1リットルあたり180グラム以上、かつ発酵もしくは熟成時に褐色か黒褐色に着色された穀物酢です。「大麦黒酢」は大麦のみを1リットルあたり180グラム以上使用し、発酵または熟成の過程で褐色か黒褐色に着色された穀物酢です。
その3:果実酢
1種類、もしくは2種類以上の果実を使用して作られる食酢を「果実酢」と呼びます。果実酢には「りんご酢」と「ぶどう酢」が含まれます。「りんご酢」はリンゴの搾汁が1リットルあたり300グラム以上使用されている果実酢です。「ぶどう酢」はブドウの搾汁を1リットルあたり300グラム以上使用した果実酢を指します。