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お酢の歴史

お酢の発祥

お酢が世界で最初に発明されたのは、紀元前5000年頃のこととされています。メソポタミア南部に栄えたバビロニアでナツメヤシや干しぶどうを原料としたお酢が生産されていた記録が残されています。同じ調味料でも、醤油は紀元前700年頃の中国、味噌は紀元前1000年頃のインドがそれぞれ発祥と言われていますので、実は調味料としてはかなる古い歴史を持つことがわかります。

紀元前1300年頃に記されたとされる旧約聖書に、ワインで作ったお酢(ワインビネガー)に関する記述を見ることができます。アジア圏では紀元前1100年頃、中国春秋時代の周という国にお酢を造る役人がいたことが記述されています。

日本でのお酢の歴史

中国から日本にお酢が伝来したのは西暦400年頃、現在の大阪府南部から堺市辺りにあったとされる和泉の国に、酒の製法と前後するように伝わったとされています。奈良時代の歌集である万葉集には「鯛を酢醤油でさっぱりと食べたい」といった内容の歌が詠まれており、宮中ではすでにお酢が調味料として定着していたことが伺えます。

庶民に普及したのは江戸時代

長い間、お酢を始め醤油や味噌は、上流階級のための高級品でした。お酢が庶民に普及したのは江戸時代に入ってからのこと。それまでの「なれずし」のような、発酵させて作る「発酵ずし」ではなく、お米に酢を混ぜて作るタイプの「早ずし」が普及したのもこの時代です。私達が現在「すし」と言われて一般的の想像する「握りずし」は、1800年代に入ってから作られるようになります。

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