お酢の製造に必要な4段階の工程
お酢は米や麦などの穀物や、ブドウなどの果実を原材料として作られる発酵調味料ですが、その製造の工程は途中までお酒と同じです。言い換えるなら、お酢はお酒を発酵させて作られる発酵調味料です。お酢の製造工程は、大きく分けて4段階に分けられます。
その1:アルコール発酵
お酢を作る最初の工程として行われるのがアルコール発酵、つまりお酒を作ることです。その作り方は基本的に普通のお酒の作り方と変わりません。米酢を作るのなら米から日本酒を、麦酢(モルトビネガー)を作るなら大麦からビールを、ワインビネガーならぶどうからワインを作ることになります。
その2:酢酸発酵
原材料となるお酒ができたら、そこに酢酸菌を加えます。酢酸菌にはエタノール(アルコール)を酸化発酵させて、酢酸を作り出す性質があります。この酢酸菌の性質を利用して、お酒のアルコール分を酢酸に変化させることで原酢が完成するわけです。
その3:原酢を熟成させる
できあがった原酢は、そのままでは酸度が高すぎて、とても調味料として使えるものではありません。原酢を調味料として使えるようにするには熟成させる必要があります。1ヶ月から2ヶ月熟成させることで、原酢の酸度が抑えられ、味と香りがまろやかになります。
その4:熟成した原酢を濾過・殺菌する
熟成されたお酢は濾過をして不純物を取り除き、風味をそこなわないよう殺菌を施します。こうして全4段階の工程を経て瓶詰めされることで、初めて私達の食卓に届くお酢となるわけです。