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縁起物として喜ばれる昆布

昆布は昔から、「喜ぶ」に通じることから縁起物とされてきました。結納品の中でも「子生婦」として加えられています。繁殖力が旺盛な昆布は、子宝に恵まれるようにとの願いをこめて結納で贈られます。

縁起物としての昆布料理

お正月になると、全国各地で昆布を使った料理が顔を出します。鏡餅には、昆布とするめが飾られています。昆布は喜ぶからきており、するめは日持ちが良いことから、末永く良いことが続くとして昆布に添えられています。するめもまた、「寿留女」として結納品の中に加えられています。するめは噛めば噛むほど味が出ることから、味のある良い夫婦になれるとされています。

おせち料理の中でも昆布は、昆布巻きや結び昆布と形を変えて仲間入りしています。お正月や節分などに飲まれる福茶にも、昆布が使われています。福茶には、昆布のほかに黒豆や梅干などが入っています。福茶は健康長寿を願って飲みますが、お正月に出されるものは非常に縁起が良いことから「大福茶」と呼ばれています。

おひろめの語源

おせち料理の中の昆布は食べやすいように小さくまとまっていますが、本体はかなり大きな海草です。昔は、その形から「広布(ひろめ)」と呼ばれていました。結婚披露宴のことを「おひろめ」と言いますが、昆布の
広布からきているのでしょう。

昆布やするめを使う風習は、江戸時代に縁起や語呂合わせを好む人達によって広まっています。お正月料理は、当初は「御節供(おせちく)」と呼ばれていましたが、庶民の間で広がるにつれ「おせち」と親しまれるようになりました。

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